よくある質問


コンプライアンスに関して知っておくべき基本的な情報や、新聞やニュース、上場企業のホームページ等でよく見かける用語等を簡潔にまとめましたので、ご活用ください。

  1. コンプライアンスとは?
    1. コンプライアンスとは、日本語では、「倫理・法令順守」と訳されています。従来は、「法令順守」と訳されており、今でもそれが一人歩きしていますが、重要なのは、法令を順守しつつ、社会の要請に応えることです。ですから、法令は守っているが、安全に関しては気にしていないでは、社会の要請に応えているとは言えませんから、重要なコンプライアンス違反ということになります。

  2. コンプライアンスと経営理念にはどんな関係がありますか?
    1. コンプライアンスは、経営理念の実践とそれに不可欠な倫理的行動を求めるものです。従って、経営者の考え方と密接不可分であるといえますので、コンプライアンス体制の構築は、経営者の姿勢・哲学や経営理念を社内に浸透させる重要な行いであるといえるわけです。

  3. コンプライアンス体制強化の一環として「倫理綱領」を掲げる企業が増加していますが、この倫理綱領には、どのような項目を盛り込んでいけばいいのでしょうか?
    1. 基本的人権の尊重
    2. 地球環境の保護
    3. 社会への貢献
    4. 地域社会との協調 
    5. 企業使命の表明
    6. 関係法令の遵守
    7. 接待贈答への対応など

  4. CSRとは?
    1. CSRとは、責任ある企業行動によりステークホルダーとの良好な関係を築きながら、自社の持続的発展を目指すことです。
    2. CSRの定義には世界的に統一されたものは存在しませんので、この定義以外にも、日本国内のいろいろな機関で異なる定義がなされています。
      以下にその代表例をいくつかご紹介しましょう。
      1. 経済産業省
        「法令順守にとどまらず、企業自ら市民、地域及び社会を利するような形で、経済、環境、社会問題において、バランスのとれたアプローチを行うことにより事業を成功させること」
      2. 経済同友会
        「単に社会貢献やコンプライアンスのレベルにとどまらず、事業の中核に位置付けるべき投資であり、将来の競争優位を獲得しようという能動的な挑戦」
      3. 日本弁護士連合会
        「法令等の遵守だけでなく、人権、労働等の社会的分野や環境保全に対する配慮等も含めて、企業がその業務活動の全体を通じて、自主的に社会に対して果たすべき責務をいうもの」

  5. ステークホルダーとは?
    1. ステークホルダーとは、一般的に企業の経済活動の存続や発展に利害関係を有する人や団体のことであり、具体的には、以下を指します。
      1. 顧客・消費者
      2. 従業員
      3. 株主・投資家
      4. 地域社会
      5. 取引先
      6. 関係金融機関
      7. 業界団体や政府関係者
      8. その他企業を取り巻くさまざまな利害関係者

  6. 社会的責任投資(SRI)とは?
    1. SRI(Socially Responsible Investiment:社会的責任投資)とは、一般的に従来の財務分析に加え、社会・倫理・環境といった点等において社会的に責任を果たしているかどうかを投資基準にし、投資行動をとることをいいます。従って、社会的・倫理的価値観が国や地域、時代によって異なるように、SRIの内容も、世界的に一律のものであるとは限りません。

  7. SRIの種別にはどんなものがありますか?
    米国においては、SRIの主な内訳として、以下の3点があげられます。
    1. スクリーニング
      投資対象銘柄のスクリーニングには、以下にあげる「ネガティブ・スクリーニング」と「ポジティブ・スクリーニング」の二つの考え方があります。
      1. ネガティブ・スクリーニングとは、投資すべきではない企業をピックアップして、その企業を投資対象から外していく方法
      2. ポジティブ・スクリーニングとは、特定の社会的・倫理的基準をもとに、その企業の行動をプラス評価し、積極的に選択していこうとする考え方。
    2. 株主行動
      株主行動とは、経営陣との直接対話や議決権行使といった株主としての権利を行使して、社会的責任の観点から企業行動を改善すべく、その影響力を発揮するというもの。
      例えば、株主総会の場において、経営陣に対して企業の経営に関して積極的な提言を行うことを指します。
    3. コミュニティ投資
      コミュニティ投資とは、一般の金融機関には融資することが難しいマイノリティ等のために、或いは低所得者層の居留地域発展のために投融資を行うことをいいます。

  8. 日本におけるSRIの状況は
    1. SRIファンドの創設
      我が国においても、数年前から、いわゆるエコファンドを中心にSRIファンドが創設され、現在では、環境、社会、経済を考慮したファンドも創設されています。
      規模としては、米国の1%程度と非常に小さいですが、投資家に間では、CSRを考慮して投資したいと考える人が大多数に及んでいますので、今後、CSRやSRIを考慮した証券投資や債権購入が確実に増えていくものと考えられます。
    2. SRI市場の活性化
      SRI市場の活性化は、企業のCSRの取り組み促進に前向きな効果を持つと考えられますが、同時に課題もあります。
      SRIファンドや評価・格付機関が、評価基準や評価手法を積極的に開示し、透明性を高めていくことが要求されています。