役員変更手続きについて

2015年2月27日に商業登記規則等の一部を改正する省令が施行され、それに伴い、法人役員の登記に関する事項が、以下のように変更になりました。


役員変更の添付書面

出典:法務省ホームページ(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00085.html


尚、株式会社のほか、一般社団法人、一般財団法人、投資法人又は特定目的会社の役員についても、同様の改正が行われています。

  • 役員の登記(取締役・監査役等の就任,代表取締役等の辞任)の申請をする場合、登記の申請書に当該取締役等の印鑑証明書を添付する場合を除いて、取締役等の「本人確認証明書」の添付が必要(但し、株主総会議事録に当該取締役等の住所の記載がない場合には、別途、当該取締役等が住所を記載し、記名押印した就任承諾書の添付が必要)
  • 商業登記簿の役員欄に役員の婚姻前の氏をも記録することが可能

役員の登記(取締役・監査役等の就任,代表取締役等の辞任)における添付書面の改正

役員変更の登記をする場合、新規に就任する役員の身分証明書は、取締役会設置会社の場合では、代表印を登記する代表取締役の印鑑証明書の添付以外には不要でしたが、今回の法改正で、以下の通り変更になります。

但し、取締役非設置会社においては、従前の通り、役員全員(監査役を除く)の就任承諾書への実印押印に加えて、印鑑証明書の添付が必要になります。

代表取締役等(印鑑提出者)の辞任の登記を申請するときには、辞任届に、当該代表取締役の実印の押印(市区町村長作成の印鑑証明書添付)又は登記所届出印の押印が必要となりました。

法改正前は、辞任届に関しては、代表取締役の認印の押印だけで問題はありませんでしたが、以降に説明するように変わりました。

以下、場面ごとに必要な添付書面について説明します。

取締役等が就任する場合の添付書面

 設立の登記又は取締役、監査役若しくは執行役の就任に関する登記の申請書には、取締役等の就任承諾書に記載された氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市区町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該取締役等が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)を添付する必要があります。ただし、登記の申請書に当該取締役等の印鑑証明書(市区町村長が作成したもの)を添付する場合は、除きます。

【改正の対象となる登記申請】 

  • 株式会社の設立の登記の申請
  • 取締役,監査役又は執行役(以下「取締役等」といいます。)の就任(※)による変更登記の申請 (※ 再任は除きます。)

《取締役等の「本人確認証明書」の例》

  • 住民票記載事項証明書(住民票の写し)
  • 戸籍の附票
  • 住基カード(住所が記載されているもの)のコピー※
  • 運転免許証等のコピー※
    (※ 裏面もコピーし,本人が「原本と相違がない。」と記載して、記名押印する必要があります。)
  • 2016年1月以降、個人番号カードを取得した場合、その個人番号カードの表面のコピー
  • サイン証明書又は日本の公証人が認証した宣誓供述書(*)(日本の住民票を有していない外国人の場合)

 (*)旅券やIDカードで駄目なのかという問い合わせを受けますが、ほとんどの場合、現在居住している住所の記載がどこにもありませんから、役員登記を行う場合の身分証明書には該当しません。


代表取締役等が辞任する場合の添付書類

代表取締役等(登記所に印鑑を提出した方)の辞任による変更の登記の申請書には、当該代表取締役等の実印が押された辞任届とその印鑑証明書を添付するか、当該代表取締役等の登記所届出印が押された辞任届を添付する必要があります。

【改正の対象となる登記申請】

  • 代表取締役の辞任の登記の申請
  • 代表執行役の辞任の登記の申請
  • 代表取締役である取締役の辞任の登記の申請
  • 代表執行役である執行役の辞任の登記の申請
    (※ 登記所に印鑑を提出している方が辞任する場合の登記の申請です。)


役員欄への婚姻前の氏の記録について

今回の法改正により、役員(取締役,監査役,執行役,会計参与又は会計監査人をいいます。)又は清算人の就任等の登記の申請をするときには、婚姻により氏を改めた役員又は清算人(その申請により登記簿に氏名が記録される方に限ります。)について、その婚姻前の氏をも記録するよう申し出ることができました。


氏の記録

出典:法務省ホームページ(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00085.html


株式会社の役員のほか。持分会社の社員。一般社団法人。一般財団法人若しくはその他の法人の役員又はLPS若しくはLLPの組合員等についても、同様の改正が行われています。

申し出方法について

婚姻前の氏をも記録するよう申し出ることができるのは、次の登記の申請をする場合に限られます。また,その登記の申請書には、必要事項を記載して、これらを証する書面を添付しなければなりません。

【同時に婚姻前の氏の記録の申出をすることができる登記申請】

  • 設立の登記の申請
  • 清算人の登記の申請
  • 役員(取締役,監査役,執行役,会計参与若しくは会計監査人)又は清算人の就任による変更の登記の申請
  • 役員又は清算人の氏の変更の登記の申請
    ※申出は、これらの登記の申請人が行うことになります。

【登記申請書に記載すべき事項】
(1) 婚姻前の氏を記録すべき役員又は清算人の氏名
(2) (1)の役員又は清算人の婚姻前の氏

《(1)(2)の事項を証する書面の例》

  • 戸籍謄本,戸籍抄本
  • 戸籍の記録事項証明書 

婚姻前の氏を記録しない場合

登記記録にその氏名とともに婚姻前の氏をも記録された役員又は清算人について、再任による変更の登記又は氏の変更の登記の申請がされた場合で、申請人から,婚姻前の氏の記録を希望しない旨の申出があったときは、その申請により登記簿に役員又は清算人の氏名を記録する際に、婚姻前の氏は記録しないこととなります。

また,氏の変更の登記を申請する場合で、その変更後の氏と婚姻前の氏とが同一であるときも、婚姻前の氏は記録しないこととなります。