業務委託契約

ビジネスをやっていく中で最も多く発生する契約の一つに、業務委託契約があります。
これも契約形態でいえば、基本契約に当たります。

業務委託とは?

業務委託契約とは、当事者の一方が相手方に対し一定の業務を委託することであり、企業等が外部の企業や個人に業務を委託するときに締結するもので、受託者は、自分の責任と管理の下で業務を行うことになります。

この業務委託契約には、民法上の準委任や委任といった契約形態のものもあれば、請負契約の形態もあり、更にそれらを混合した形態も存在します。

例をあげると、製造委託契約や建物建築工事請負契約等が典型的な請負契約の例になります。

また、販売業務委託契約や保守業務委託契約、コンサルティング契約、マーケティング業務委託契約、顧問契約などは、委任契約の例に当たります。

更に、2016年1月1日より施行のマイナンバー法における個人番号利用事務等委託契約も委任契約の例に該当します。

一方、OEM契約は、売買という委任契約と製造という請負契約が混合した契約形態になりますし、開発委託契約などは、開発という請負契約と保守という委任契約の混合契約になります。

このように、業務委託契約では、法律行為だけでなく、法律行為ではない事務の委託を含んだ委任契約と請負契約及びその混合形態に大別されますが、契約がそのどれに当たるかによって、雇用形態や報酬の支払い方法が異なりますので、契約書を作成する上で注意が必要です。

POINT


委任契約とは

委任契約とは、当事者の一方(委任者)が相手方(受任者)に一定の事務の処理を委託し、相手方がこれを承諾することによって成立する契約です。

本人に代わって業務を行う代理契約などがその典型的な契約であり、報酬は受託者が予め要求しない限り無償となりますが、請求する場合は、事前に受け取ることも可能ですし、業務完了時に受け取ることも、併用することも可能です。

また、継続的に業務をこなす場合には、全体の報酬を毎月分割して受け取ることも可能ですので、非常に柔軟性にとんだ契約形態といえます。但し、雇用形態としては、派遣のように派遣先の指示に従って業務をこなすわけではありませんので、委託者の事務所で作業を行う場合、混同しないように気をつけなければなりません。

請負契約とは

請負契約とは、当事者の一方がある仕事を完成することを約束し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約束する契約をいいます。

委任契約との大きな違いは、仕事が完成するまで基本的に一銭も報酬は入ってこないということです。

従って、大きなプロジェクトの場合、完成までに長い年月を要することになり、中小企業にとっては資金繰りなどに支障をきたしかねません。そこで、プロジェクトをいくつかのフェーズに分割して、そのフェーズ毎に個別契約を交わすことによって、契約期間を短くして、報酬の支払回数を増やすなどの処理を行うこともあります。

このように、契約形態ごとに法律上の規定が異なりますので、法律を遵守しつつ、各企業の実情に合わせた独自の契約書を作り上げる必要があるわけです。